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日曜日

お江の位牌① ~満願寺~

①付近の郵便局の確認印
マイナー史跡という題名に相応しくないかなと思いつつ、今週はあの大河ドラマ「江」と私が住んでいる場所が意外な関係で結ばれているというお話をさせてください。

さて、写真①は私の住んでいるそばの郵便局の確認印です。
の中に描かれている右側の灯篭は、前回このブログで取り上げた「覚永寺」の中にある灯篭です。

左側の仏像は?
これは自治会館もある保木薬師堂にある薬師如来坐像です。(写真②➂)
②今の立派な保木薬師堂

➂藁ぶき屋根時代の保木薬師堂

由緒あるもので、鎌倉時代は承久の乱の頃の1221年に作られ、県指定重要文化財です。

現在は、神奈川県立歴史博物館に保管されて1年に1度、9月12日に写真の保木薬師堂に戻されるそうです。

少し脱線しますが、
昔、このあたりは保木(ほぎ)とは書かず、「歩危(ほぎ:歩くのが危ぶまれる)」と書いていたとの伝承があります。音だけ伝承したのですかね。

確かに今でも早渕川の水源地として3方の丘の間にある貯水槽の辺り、写真④が保木の写真ですが、昔の湿地帯だった頃の名残を感じますね。
④保木はかつて「歩危(ほぎ)」だった
(保木公園辺り)

なので、この場所での転倒や藪による傷などを負う人も多いため、ここに薬師堂を遠くても建てたのかもしれません。

薬師堂の話が長くなりましたが、このお堂は現在、住職等はおらず、あざみ野駅の近くの満願寺というお寺の境外仏堂ということになっています。平たく言えば、満願寺の一部ということです。

そこで今日はこの満願寺本殿の方に足を延ばしてみました。(写真⑤)
⑤満願寺総門

あざみ野駅の近くにある満願寺は、徳川家の菩提寺である増上寺と深い関係があるお寺です。

このあたりは、江戸城の裏鬼門に当たるとされ、同じく裏鬼門を守る増上寺を支援する寺院として、江戸幕府にとって重要視されたようです。

は?裏鬼門って何?地図⑥をご参照ください。
⑥満願寺は増上寺等と同じく江戸城の裏鬼門
を守る重要な寺院


⑦満願寺
調べてみると、鬼門(北東)は悪いモノ(鬼)が入ってこようとする方角、裏鬼門(南西)は、それらの悪いモノ(鬼)を追い出す方角だそうで、風水的に忌み嫌われるのだそうです。(逆流もあり。)

そこで風水的防衛のために、寺院等を建てます。

ちなみに江戸城の鬼門にあたるところに上野の寛永寺があります。

ちょっと脱線しますが、上野の寛永寺。名前が江戸の「寛永年間」に建てられたお寺なので「寛永寺」。(360°写真⑧)
へー、お寺に時代の名前をつけるんだ。昭和寺とか平成寺、令和寺ってあんまりきかないなあと思っておりましたところ、なんと比叡山延暦寺は平安時代の「延暦年間」に建てられたお寺ということでした。更に調べると比叡山延暦寺は京都の北東にあり、ここが京の鬼門を守る大寺院なのですね。それにあやかり、上野寛永寺も江戸城の鬼門を守る寺を同じ年号寺として定めたそうです。ちなみに寛永寺の山号は「東叡山」。つまり東の比叡山という意味で、これはもうまるで比叡山の弟子分みたいなものですね。
⑧上野寛永寺(東叡山寛永寺)

さて、話を戻します。江戸城の裏鬼門に増上寺があります。そしてこの裏鬼門の延長上にこの満願寺があります。

この満願寺のあたり一帯は、増上寺の寺社領とされたようです。この寺社領が増上寺のある江戸に比して田舎で山がちだったからでしょうか。この辺りを山内(やまうち)と言ったようです。今でもこの山内という地名はあちこちに残っており、あざみ野駅目の前の「山内図書館」、我が家の子供たちの出身中学は山内中学校等々、横浜市青葉区・都筑区から川崎市麻生区にかけて、かなりの土地を「山内」と、現代でも呼ばれています。(図6中の点線内)

また、特に増上寺関係からか、二代将軍秀忠との関係が深く、その正室であったお江(お江与の方)の化粧料地であったとのことだそうです。

⑧徳川秀忠とお江の位牌
ということで、満願寺には、徳川秀忠とお江の位牌があります。

下の写真⑧がそれです。

  • 台徳院殿→徳川秀忠公のご位牌名
  • 崇源院殿→お江の方
です。

写真⑧は、満願寺の檀家の方が持っていらしたものを複写させていただきました。

その檀家の方から色々とお江の方や三代将軍家光の出生にまつわる興味深い話をお伺いしましたので、また後日、お江の化粧料地の取材と合わせてご報告させていただきたいと思います。
⑨大河ドラマ「江」
のポスターが
貼ってありました

あと、満願寺にも、ちゃんと写真⑨のようにお江の大河ドラマのポスターが何か所か貼ってありました。

それではまた。

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【保木薬師堂】〒225-0001 神奈川県横浜市青葉区美しが丘西2丁目7−2
【満願寺】神奈川県横浜市青葉区あざみ野4丁目27−6